Tour de 小辺路

2014年ダイヤモンドトレイル。

 

2015年大峰奥駈道、生駒縦走。

 

2018年 台高山脈縦走。

 

そして2019年、小辺路。

 

奈良県に付随する南北に走る長距離山脈縦走の最終章。

 

今回は平日開催にもかかわらず総勢5名も集まっていただきとても賑やかになった。

しかも皆さん実力のある方ばかり。

自分が足を引っ張るかもと不安でいっぱいのスタートでした。

 

今回のルートは高野山からのスタートではなく、九度山駅から町石道を通り大門への約20km。

 

高野山から本宮大社までは熊野古道「小辺路」を約70km。

 

本宮大社から那智勝浦海岸までを熊野古道「中辺路」を通り海へ抜けるルート約40kmの合計130kmのLong Journey。

 

累積標高は7,000mないくらいなのでトレイルランニングの大会で考えれば信越の110kmや阿蘇ラウンドトレイル121kmを想定した練習が可能です。

 

エイドがない事が大会との大きな違いなので食料を全て持たないといけません。

 

そこがFKT「fastest known time」の面白さと難しさの醍醐味かと思います。

4/16(火) am0:00 九度山駅スタート。

気温は10℃切るくらいでしょうか。

夜はやっぱり冷え込みます。吐く息が白い。

 

ここから町石道を辿り高野山を目指します。
町石卒塔婆が1町(109m)ごとに立ち並ぶ道で合計180町(約20km)の参拝道。

 

慈尊院のスタートから一気に登っていく感じ。夜景を見ながらですが景色の全容がわからないのでひたすら登ります。深夜なので写真を撮る事が全くなく淡々と進みます。

 

ウェアリングとしてはドライレイヤー+速乾Tシャツ+レインジャケット。

 

今回ウインドシェルではなくレインジャケット1枚で勝負したのですが結果的には良くなかったです。

 

元々暑がりなので薄着が多いのですが、Tシャツスタイルだと寒くて、レイン着て行動すると暑くて汗だく。そして身体が冷える悪循環。長袖を持っていたので着替えたら良かったと反省しています。

 

大門到着がam3:40。

スタートから4時間を切るペースなので上々の立ち上がり。

みんな眠いけどそれ以上に寒い。0℃~5℃くらいでしょうか。

すぐ近くのコンビニエイドであったかい食べ物で補給。

ここが今回の旅の最初で最後のコンビニです。

 

 

am4:20 ここから小辺路パートに入ります。

しかし夜間は眠い。今回は夜通し動く事でいろんな経験が積める良い機会。
幻聴・幻覚、胃腸トラブル、低体温、足トラブルなどその症状は人によって様々ですが笑

 

 

am5:00薄峠あたりで朝焼け。

本日は晴天予報。
その反動もあって放射冷却で朝がとにかく寒い。
身体を冷やさないように動く。

 

am6:10 水ヶ峰入口

陽が登ってからは短パンスタイルで行動力アップ。

 

日光を浴びると元気が出るんです!
眠いけどw

 

 

タイノ原林道はとても気持ちよく走れて思わず「ヒャッホー!」と叫ぶほど綺麗なGOOD TRAILでした。

 

 

 

am7:00 大股

小辺路の良いところは食料の補給は厳しいですが、集落には自販機がある事が多くトレイルで水を汲んだりしなくても容易に調達できることですね。

 

 

伯母子峠から三浦峠に向かう登山口までの登山道が崩落しておりこの分岐から山頂目指して直登します。

 

 

 

am9:20 伯母子岳。

ぐるり360度、最高の展望でした。

 

 

 

am11:00

山頂から尾根伝いに迂回路が整備されていたのですが逆に良い感じのトレイルでした。

 

三浦峠の入り口に自販機と無人売店がありそこで小休止。

大きなトラブルもなく進んでいるが本宮にある夕方5時に閉まるコンビニエイドにたどり着けるかで話し合って無理と判断。

果無峠手前の昴の郷でレストランがあるからそこでしっかり補給しようという事で話がまとまり再出発。

 

 

 

ここから三浦峠に入ります。

 

 

 

 

pm0:00 吉村家跡防風林

登山口入ってすぐに防風林に到着。

風が作り出したアートの姿に感動。しばし休憩。

 

 

 

植生保護のネットの間を行く。

 

 

 

 

pm1:18 三浦峠

登りですが距離が短いのであっという間に到着したと感じました。

 

 

 

下りの途中、昨年の台風の影響も少なからず残ってます。

 

 

 

 

pm3:40 昴の郷

ここから本宮大社まで急いで行っても、お店が開いてないと判断して近くのスーパーまで歩いて買い出し。今回はタイミングが良かった事もありしっかり補給する事ができた。昴の郷から歩くと少々時間はかかりますが営業中であれば確実に補給に向かった方が後々楽になると思います。

 

 

 

特にフレンズのママには大変お世話になりました。

仮眠までさせていただき感謝です。

 

 

そして時間はpm5:30。

各々テーブルで爆睡させてもらい気力・体力共に少し回復?

pm6:00を目標に再度準備に入ります。

 

pm6:18 果無峠登山口。

その時は果無集落の景色を見る事に対してあまり深く考えていなかったのですがちょっと急げば間に合うんじゃないかとなってペースアップ。

 

 

pm6:40 果無集落。

日没前になんとか間に合いました!

 

 

ちょっと上がればこんなに素敵な景色が。
周りの山々も見える最高の場所でした。

ここから少し時間が経つと辺りは真っ暗でナイトモードに突入です。

 

 

 

 

pm20:00 果無峠。

やって来ました。小辺路最後の峠です。
中々の登りでしたが、みんなでしっかり登り切りました。

果無峠から降りてからは道の駅に立ち寄って小休止してから出発。

そこからあっという間に本宮裏の出入り口に到着。

案の定、夜間進入禁止(T ^ T)

 

pm22:40 熊野本宮大社

九度山駅から出発して23時間で到着。

周りに人影は全くなくコンビニも閉まってます。

本宮で終了予定の方は出来るだけ午前中着を目標に行動された方が効率が良いかと思います。

山頂で景色を見たい方は伯母子岳で夕日を拝む時間で日中に本宮まで行けそうですね。

停滞しているだけで身体は冷えてくるので、ラスト中辺路に向けて準備に取りかかります。

 

ここまでの行動を振り返ると登りはパワーウォーク、下りはジョグ。

登山道はしっかり整備されておりロストはなし。

強いて言えば、集落に着いてから次の取り付きまでが難しかったりするかもです。

特に三浦峠を降りてから昴の里までのロード9kmが結構きついですが、到着すればアイスの自販機エイドが待ってます!

 

 

そして最終「中辺路」へ入っていくのですが、熊野本宮大社から請川の登山口まで2km少しあります。夜間で登山口の写真を撮り忘れましたが、道標は少なかったように思います。

 

am1:10 百間ぐら
途中経過の動画しかない・・・

この時は正直「中辺路」はそこまでしんどくないだろうと高をくくっていました。←後ほど経験する急登など知る由もなく。

 

 

小雲取越を抜けると小和瀬の集落にいったん降ります。
周りは暗いので全容はわかりませんが、キャンプ場や民宿などもあるみたい。

 

ここで時間調整のため少し仮眠を取ることにしました。
自販機と東屋とトイレがある場所なのでゆっくりできます。
寒さは個体差があるので感じ方はそれぞれでしたが、私自身は横になって一瞬で寝ていました。その30分後ぐらいでしょうか寝坊した時に「ハッ!」と飛び起きる感じで目が覚めましたw

 

 

am5:00 小口登山口。
徐々に明るくなってきました。

最後の峠、大雲取越を目指します。

 

最高点の越前峠まではコースタイムで2:30。
ある程度急登と踏んでいたのですが、想像以上の登りにぐったりな感じでした。
もちろん疲労もあったと思いますが780m一気に登る「胴切坂」と呼ばれる意味がよくわかりましたw

 

石倉峠から地蔵茶屋跡まではコースタイム15分と記載されていましたが、崩落のため巻道で50分に。

 

 

am7:30 地蔵茶屋跡。

ここで待ち合わせをしていた和歌山在中のお二方が那智の滝までアテンドしていただくことに。

 

 

am8:30 舟見茶屋跡

越前峠を越えて「終わったー!」って思っていましたがまだまだあるよアップダウン(泣)

ようやく那智湾が見えて「ついに来たかー!」とテンションが上がる。

 

 

am 9:00 那智高原

ここまで来れば一安心。

 

 

 

八重桜がきれい。

 

 

 

am9:30
ラストにしてこの下りの階段はかなりこたえました!

 

 

 

 

 

 

 

その後、観光センターで一服して最後、海までのラン。
アテンドしていただいたお二方と急ぎで帰る予定の方とはここでお別れ。

 

 

 

苔むした大門坂。
それ以上に苔むしていたのは越前峠までの登り。

道路に出てからロードを5kmほど走り、那智駅のトンネルを超えるとそこには・・・

 

 

 

am11:30 那智海水浴場。
35時間30分でゴール!
本来は海に飛び込みたいところでしたがちょっと寒かったですw

 

 

 

そして・・・!

 

 

お昼は念願のマグロ丼!
また食べに来たくなる最高の一品でした。

 

帰りは紀伊勝浦駅から「くろしお」で爆睡。

 

こういった企画はいつも夜スタートが多いのですが、結果的にはいつも眠い。
カフェイン抜きをしていたのに全く効果が出ないほど眠かった。
しっかり寝て朝スタートすればもう少し結果は違っていたかなと思うのでそこは課題と感じました。

装備的な課題としては
・動きつつけても快適なウェア(ドライレイヤーorベースレイヤーorソフトシェルorウインドシェル)は何か?
今回はGORE WEARのドライレイヤー+速乾Tがメイン。 昼間は暑く、夜は寒いためウェアリングが難しい。
予備でpatagoniaサーマルウェイトがあったが未着用。レインはアンドワンダーでよく着たが発汗量が多く体温調節に苦戦。

・ヒートシートのビビィシェルターは大活躍でした。

次回のFKTがどこかは決まってませんが本宮に向かうラストとしては「伊勢路」か未だ未達成の「ウルトラダイトレ」か「スーパーウルトラダイトレ」かと。

また開催決まったら告知します!

 

 

Yosemite 147-3 Kuzumoto-Cho Kashihara-City Nara Japan 634-0007
Tel:0744-23-4730
Open:11:00~20:00
Close:Wednesday