Lake Biwa 100miles

2021年はUTMF、UTMBの2本の100milesを目標にしていたが、どちらの大会も中止、及び延期(出走権の繰越)に。トレランに関しては今年はFKTで遊ぶくらいかなぁと思っていた矢先に飛び込んできた新しい大会情報が「Lake Biwa 100」でした。RDはプロトレイルランナーの丹羽薫さん。

 

ちょうどUTMBの出走を繰越したタイミングだったし、その練習の成果をここで出せればいいなと思いエントリーしました。
ただし「書類選考レース」なのでボタンをポチるだけでは出れないもどかしさ。
これで選考に漏れたら年内のレースはナシである。

 

以下、大会要項
「関西屈指の山岳エリア(鈴鹿山脈、比良山地等)1,200m級のテクニカルで美しい稜線を縦走する、海外の本格的な山岳100マイルレースと肩を並べるレベルのレースとなります。走力はもとより山岳を踏破するために必要な総合的な能力かつリスク管理能力が問われます。

滋賀県が誇る琵琶湖をとりまく山々の、バリエーションに富んだコースと美しい景色、そして最大級の挑戦を楽しんでいただけます。制限時間は長めに設定していますが、完走すること自体が大きな挑戦となるでしょう。以下大会要項を熟読のうえ、この超難関100マイルの攻略に挑んでください。」※公式ページより

 

関西人なら馴染みのある山域だし、自分自身もいつか鈴鹿山脈オールルートとかやりたいと思っていたので、御在所岳から南の状況が知れるとあって嬉しさ半分の気持ちもありました。

 

そして運命の8/13日。
一通の出走確定メールが届く!
スタートまで2ヶ月ないくらいの中、約1ヶ月前にA5〜A7まで試走をしました。(本当はゴールまで行きたかったが50kmで12時間かかってしまってタイムオーバー)その他アルパイン、沢登り、中距離走したりとクロストレーニングで当日を迎えようとしていたところ、、、

 

9/15に沢登途中で脇腹強打。⇦完全に自分の不注意で肋骨にヒビが入る。
レースが10/1の9:00スタート。正直出場が絶望的になったと思った。
呼吸するだけで痛みが伴い寝るのに必死だったので(汗)

 

かかりつけ医にアドバイス求めたら「動くな!」と「しっかり食べて寝ろ!」でした。要は絶対安静。

 

15日間でどれだけ回復するのか?レース当日までノーランでいけるのか?
不安だらけでしたが毎日身体の状態を見ながらエアロバイクを漕いでました。

 

レース2日前にようやく違和感程度になって近くの高取山へ状態チェックの為に山に入る。

 

恐る恐るジョグで進んでみると意外と骨に響かない!これはイケると思って強度上げると鼻が詰まったので鼻を摘んで「ふっ!」ってすると強烈に痛みが…あかんやん(汗)

それでも走れることになんとかなると思ってスタートラインに立つ事に。
途中で痛くなったら辞めたらいいわくらいの感じだったのでいい意味でリラックスできていたかもしれません。

 

↓ここで実際のコース

長い!果てしない!いけるか俺!
内心不安だらけでしたがいつも通り淡々と動き続ければ完走できると思う楽観主義者的な考え方。ここ1年FKTで長い距離を走った経験はあるが公式マイルレースは2018年UTMF以来2回目。

 

標高を表したチャート

 

それぞれのASのチャート。

 

 

ここで必携装備やデポバッグのルールについて
赤丸に関しては個人的に必要と感じたもの
来年度チャレンジされる方に少しでも役立つ情報を記載したいと思います。

◆必携装備
山岳の長距離トレイルランニング競技に適した服装・シューズ・バックパック及び以下必携装備を必ず全行程で装備した上大会に臨むこと。

1.ナンバーカード:1枚配付
※身体の前面(トップス等)の見えやすい箇所に装着のこと。
2.スマートフォン
※コースのGPXファイル及び、GPXファイルを表示するための地図アプリを事前にダウンロードのこと。
3.GPS端末(IBUKI)・充電ケーブルTypeC:貸出
4.ライト:2セット(予備電池・バッテリー含む)
5.モバイルバッテリー(スマホ、ライト、IBUKI充電用)
6.レインウエア上下(透湿防水性能があり、シームテープで防水加工してあるもの)
7.保温用長袖ウェア及び足首まで覆う長ズボン(膝までを覆うタイツと膝までを覆うハイソックスの組み合わせは認める)◉ウインドシェル出番多い
8.保温用帽子及び手袋(鎖場も多いため滑りにくいもの)◉個人的には必須。岩稜帯で手を着くときに怪我の防止になる。防水じゃなくて指ぬきタイプで充分。
9.食料(1,000Kcal程度以上)・飲み物(1.5L 以上)
10.マイカップ
11.サバイバルブランケット(130cm 以上×200cm 以上)
12.ファーストエイドキット(消毒薬、テーピング等)
13.健康保険証(コピーは不可)
14.マスク(感染症拡大防止対策)
15.携帯トイレ
16.熊鈴
17.点滅ライト
18.ホイッスル

◆推奨装備
1.現金・交通ICカード
2.日焼け止め・サングラス・ワセリン◉晴れたらこの時期めっちゃ暑いので必須
3.携帯型浄水器
4.着替え
5.コースマップ(紙)+コンパス
6.ストック◉ あるのとないのとは大違い。スピードを求める人はいらない(重いから)
7.筆記用具
8.タオル、ティッシュ◉道中トイレはあるがトイレットペーパーは無いことがある。ティッシュはあったほうが良い。
9.ナビゲーションができるGPSウォッチ
10.防水手袋
11.その他個人が必要なもの

◆選手のデポバック
デポバックを2つ用意できる。いずれもスタート時に大会本部へ預ける。
1.ゴール(比良レークハウス)行のデポバック(任意のバック)
2.以下AS3箇所用のデポバック。

デポバック収納用に大会が配付する45L大型ビニール袋に入るバック等を一つ用意すること。
デポバックは、ASから次のAS(スタート⇒AS3⇒AS5⇒AS8⇒ゴール)へ大会側が運搬する。

・AS3 余野公園(45km地点)
・AS5 田上枝公園(95km地点)
・AS8 還来神社(147km地点)

以下、想定されるデポバックの主な中身である。

・飲食料(飲み物、ジェル、固形食、インスタント食品、レトルト食品等)
・着替え、防寒着、レイン、シューズ
・救急用品、常備薬、タオル(大小)、ティッシュ、マスク
・モバイルバッテリー、電池、ライト
・リタイア時の衣類・寝袋等(公共交通機関や送迎車でゴール地点まで行く必要があるが、待ち時間が長時間になる場合もある)
◉デポが3回受け取れるメリットを活かす(食料の軽量化を図りやすい)
◉途中ロード区間が多いA3〜A5はロードシューズに履き替えるのもアリ
◉小型のクーラーバッグにアイシング道具及びアイシングスプレー
◉持ち運べる軽量バッテリーが3,4個と大きいバッテリーが1個
◉ワセリンは小まめに塗る
◉以前UTMFで胃腸の調子が悪くなった時にASの医師に正露丸を勧められて飲んだらめっちゃ調子良くなってしっかり食べれてるようになった。今では
常時携帯している。

実際の私の装備と結果はこちら

 

 

 

9/30前泊はゴールの比良レークハウスにて。

 

 

建物からすぐ横は琵琶湖。
この場所に絶対戻って来るぞと奮い立ちました。

 

 

 

 

 

朝は弁当の用意が。

 

 


スタート地点にて。
みんな強そうな方ばかり。

 

 

でこカフェでカフェインチャージ。めっちゃおいしかった。ありがとうございます。

 

 

 

 

 

10/1(金)9:00運命のウェーブスタート。
ゼッケン76番の私は9:15分スタート。

前半A3までのタイムカットは20時間。距離は45kmで4500D+
スタート時はとても元気なので突っ込み気味になりますが走れる区間は少ないので無理はしない。
特にこの日は台風の風が凄くてやせ尾根では少しヒヤッとする箇所もあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天気も回復傾向で何よりでした。
10/2の朝方まで風は強かったです。

 

 

 

 

鈴鹿峠から油日山の山域は個人的にとても好きだがこの13kmはとても長く感じます。勝手に「鈴鹿スタイル」と命名しました笑
とにかくアップダウンの急斜面に悩まされます。

 

A3〜A5に関してはとにかく走れるかが重要。ここで歩くと大きくタイムに関わってきます。A3でロードシューズの選択もありかなと思いました。

 

A4〜A5の間にある矢筈ヶ岳は金勝アルプスに近く山容も似ていて景色も良いし岩場が多く楽しめる。暑かったが川も流れているのでドボンし放題。
この時期は残暑が厳しいので昼間は川があれば体を濡らして熱中症対策をしたほうが良い。

 

A5からは試走していたのでコースは明確。
それでも体は疲れているので600mの千頭岳、音羽山の登りで結構疲れる。

 

 

試走時、小関峠で水の補給ができればいいなと思っていて実際に小関峠のW1は非常に良い場所に設置してくれたと思います。

 

パノラマ台からの琵琶湖。

 

 

 

 

大文字からの夕日。

 

A6(北白川公園)に着いたのは10/2(土)18:13。
ここで15分の仮眠。

ここからはMarshall の池田さんもご一緒に。⇦先日のTJAR出場されてた勇者。

 

 

ここから比叡山まではなんとか水かぶったりして踏ん張って登り切ったのですが、流石に2晩目になると眠くて眠くて仕方ない。

 

こっからペースがガクッと落ちる。

横高山の手前で仮眠5分。
この時横になってものの5秒でイビキをかいてたそうな・・・のび太かw
しかも階段の木をベッドにしている。。。記憶があまりない。

 

別アングルw
池田さん貴重な写真ありがとうございます。
自分がどこでも寝れるという証拠。

 

A6〜A7の区間距離は24km。
試走時は6時間で行けたが、このレースでは9時間もかかってしまった。
所々で休憩したことが大きいが全体のスピードが落ちてしまった。睡魔対策は仮眠が一番だがどれだけ寝れば頭がスッキリするのかは不明。
一般的に昼寝は15分で脳が休まればスッキリするみたいだが、マイルレースではどうなのか?

 

グミやガム、ずっと噛んでいられるようなおつまみが良いというレポートを見たこともあるが自分なりの目の覚める技を習得できればと思う。

最終エイドA7還来神社到着。
到着は10/3AM3:30。リミットはAM6:20なのでゴールできる可能性はかなり高くなった。

 

時間的余裕があったので30分の仮眠。
そこから再度準備しなおして、AM4:30過ぎに神社でお参りしてスタート。
状態としてはかなり回復していた。

 

徐々に明るくなるトレイル。

 

眩しいばかりの日の出。
明けそめる様子はゴールへのウイニングトレイルそのもの。

 

 

 

 

共に登ったメンバーと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここまで来れたことへのご褒美かと言えるくらい最高の朝でした!

 

 

ここから蓬莱山まではあと少し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「CIMORO」のRunning Packは大きなトラブルもなくその大役を全うしてくれました!最高のギアが誕生しました。追って情報を公開して参ります。

 

 

 

 

 

 

 

蓬莱山到着!

 

 

あとは下山のみですが、開店してないびわこバレイのトイレでしばし休憩。
自販機があったのでキンキンに冷えたコーラで祝杯モード。ここはオールシーズンで楽しめるいい所、おすすめです。ハンバーガー食べたかったな。

 

 

ラストはゴンドラ横の下山道から一気に下る。

 

街に降りるとそのまま琵琶湖へ一直線。

 

 

途中、アイスで体をクールダウン。

 

 

 

ゴール前になると自然と身体が動き出す不思議。

 

 

 

感動のゴール!
このまま琵琶湖へドボンといきたい所でしたが無理せずバックル頂きました。

 

 

大会開催が難しい中、選手と同じくらいのスタッフ人数でサポートしていただき感染対策をしっかり行ったオペレーションに感謝しております。全てのエイドで手厚く対応いただき多くの声をかけていただきました。改めてありがとうございました。

今後日本を代表するような素晴らしいマイルレースが誕生したと思います。
来年は更なる進化を遂げて開催されると思いますので興味のある方、100マイルレースにチャレンジしたい方はぜひこの高き壁を超えてもらいたいと思います。

 

スタートからゴールまで気づけばずっと一緒だった女王。色々ご迷惑をおかけしましたがマイルレースの楽しさを道中でずっと語っていただきとても勉強になりました。本当にお世話になりました!またビールでも!

 

装備や練習方法など完走の為に必要なスキルはお伝えできると思いますのでいつでも店舗へお越しくださいませ。
「Lake Biwa100」おすすめの大会です!

 

 

Yosemite
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