ようお参り。(備忘録)

実に2014年以来の大峯奥崖道である。

 

今回のチャレンジは無泊で何時間で踏破できるのか?です。
FKT最速は22時間47分で新名健太郎さんがお持ちです。
この記録は到底厳しいので、今回は36時間という目標を立てました。
トレイルを3分割して考えると1パートが30km。1パートを12時間で行ければ36時間になるという計算です。午前中に目的地に到着して日本で一番長い路線バスで帰ってくる予定。

 

前回(2014年)は2泊3日予定のファストパッキング(当時の装備はFPとは言えないくらい重かった笑)で結果は3泊4日に。

 

3日目は21時間連続ハイキングともはや修行でしたが今回はさらに無泊なのでさらに上回るようなチャレンジを目指しました。
装備面から見直して最軽量にすることがこの旅の必須事項になります。

メインのザックはBlooper Back PacksのMIYAMA20ℓ。
その他衣類、着替えなど重量は食糧込で約4.8kg。
これに水分が区間で最大3kg。
第一補給ポイントとして小笹の宿の水場を想定してスタートは2ℓでスタートしました。
なのでスタート時は約6.8kgになります。
後半になれば食糧が減るのでその分軽くなりますが、疲労度合いを考えると前半と同じ感覚になるかと思います。

 

 

 

食糧に関しては約6,000kcal持参。
メインは干し芋で1,800kcalありました。
いざ登りのときにジェル。1,000kcal
濡れおかきは最高に旨い。460kcal
麦茶の粉は終始飲み続けられた。ミネラル豊富。
チキンラーメンはベビスターか柿ピーの方が◯味が濃すぎた。750kcal
アルファ米のおにぎりは水で60分で戻したが味は△やっぱあったかい米だわ。
チョコレート&グミ&羊羹は前半食べていたが後半になると全く手をつけず。1,500kcal
塩飴は結構重要なアイテムだったと思う。400kcal
道中はカフェインの錠剤(エスタロンモカ)
芍薬萱草等
MAGMA
正露丸
を摂取しました。

 

20:00吉野駅着。
ここの待合で最終の準備をします。

水分をボトルに入れ替えて、準備運動して、先ずはウォームアップがてら金峰山寺まで。

 

 

20:30金峰山寺。
何度訪れても気が引き締まるところ。
夜に来ることが多いけど今日はライトアップしてたな。
近々なんかイベントやるのかな?
やってました→こちら

 

 

光の射す方には何が?

無事を祈っていざスタートです。

 

 


前半はロードの登りが多い。
いつかはと考えているのが75の靡を辿る修行。

そうなると総距離は160kmになるのか。
やってみないとわからないですね。

 

 

 

お月様と修行門。

 

 

 

 

PM22:35 四寸岩山頂
しっかり食べた後の登りはパワーが出るので調子が良い。

 

 

 

 

PM23:20 二蔵宿
ここのすぐの分岐で大天井ヶ岳と巻道に分かれるところを間違えて直進。
リズム良く動いていたので目印が目に入らず・・・
夜間行動ではどうしても見落としがち。

 

 

AM0:08 五番関
初めて巻道使ったけど50分で来れた。
気温も10℃前後で動きやすい。
ウインドシェルを着ていたが前は完全に解放モード。

さあここから本番という感じ。
気合十分、眠気もそこそこw

 

 

 

AM1:54 大峰山寺
ここ周辺だけガスが発生していて視界不良。

夜でなんも見えない寂しい状況。
長居する理由もないので先へ進む・・・

 

 

 

 

AM2:47 小笹宿
ここまで水分1.5ℓ使い残り500ml。
ここで一気に満タンにする(3ℓ)。
ここの水場は枯れることはないでしょう。
最高の水場ですが気になる方は浄水器を。

 

 

 

 

タマゴダケモドキ?

 

 

 

 

 

AM3:09 阿弥陀の森
暗闇の中をひたすら動き続ける。光の射す方しか見えないので嫌でも集中力は高まる。まさに精神修行だわ。

 

 

 

 

眠気もありトレイルを外れることもありました。
ちょっと藪漕ぎしてルート復帰。

 

 

 

 

AM4:00 山頂!
好きな山頂は何度来ても良い。
ホンマならここでご来光見ながらハンモックでコーヒータイムでしょ。

 

 

 

 

よく見るとかなり写真が明るいですが、LED LENZERのNEO10Rは250ルーメンでこの明るさ。朝焼けも綺麗だが結構鮮明に撮影できる。

 

 

 

ちょうど行者還岳手前で日の出。

 

 

 

AM6:10 行者還小屋。
休憩なし。小屋の北側登山道へ5分の場所で給水しました。
チョロですが、ここまでで500ml消費して500ml給水して満タンに。(3ℓ)

 

 

 

この区間のトレイルがお気に入り。

 

 

 

 

理源大師像

 

 

 

AM8:00 弥山到着。
ここまでで約35km。CT20時間を12時間。60%
そこそこ良いスタートを切れたのではないでしょうか。

 

ここで前日より入山していたお客さんとバッタリ。
会社を辞めて故郷に帰る前に奥崖道はやっておきたい縦走路だと若者2人。
キツそうではあったがなんか爽やかな清々しい感じがしてとても嬉しかった。
この後頑張って3泊4日で無事踏破されました。本当にお疲れ様でした。
今後壁にぶち当たった時はこの苦しい修行を思い出せばへっちゃらさ!

 

 

AM8:56 八経ヶ岳。
中盤戦スタート。

 

明星ヶ岳〜仏生ヶ岳の区間は整備もしっかりされているが2箇所ほど崩落していて高巻き必要。

 

 

 

 

 

先日知り合いが完登した七面山南壁。
12ピッチ450m「Long Hope」シブい。

 

 

しばらく見惚れていたが、良い刺激をもらい行動を開始。
すぐ近くにある前回大変お世話になった楊子ヶ宿小屋はグループで滞在されている方がいたので通過。果たして水は出ていたのだろうか?

 

そこから仏生ヶ岳をトラバースすると次の目標、釈迦ヶ岳が見えてくる。

AM11:21 鳥の水
行者還の水場からここまで1.5ℓ消化。ここでまた3ℓに戻すがこのあたりで3ℓは多くないか?と疑問を持ち始める。

 

 

椽ノ鼻付近。

 

 

 

PM12:20 釈迦ヶ岳。
お釈迦様の隣で1ゆっくり休憩させていただきました。

 

 

その後深仙小屋で小休止。
夜露で濡れた笹でベチョ濡れになった靴下をチェンジ。
香精水はチョロチョロだが出ていた。
鳥の水から500ml消費。ここで満タン3ℓ。

 

太古ノ辻より南奥崖に。
初Go Proで何となく撮影。

 

PM16:18 涅槃岳。
以前の奥崖道の印象と今回との違いは南奥崖の登りのキツさです。
特に南は巻道が少ないので必ず山頂を通っています。
目印も多いので迷うことはありません。

 

 

 

PM17:10 持経ノ宿。
ここで水場まで400mを下って補給に行く途中で水を汲んだ登山者と出会い新鮮な水を分けていただいた。心優しい対応に感謝。
ここまで水1ℓ消費。満タン3ℓで再スタート。

 

ここから2回目の夜を迎えるのでヘッデンとウェアリングを準備する。

 

道中、平治ノ宿は閉鎖。

転法輪岳通過。

 

倶利伽羅岳辺りでGPSを見て逆走してる?変な感覚に陥り、来た道を行ったり来たりで30分ほどロス。時計の指す方角とスマホの指す方角が真逆だったことが原因。

 

 

 

PM20:20 行仙岳。
弥山から24.3km を約12時間。CTの80%とスピード落ちる。
そして始まる睡魔地獄。

 

流石に歩きながら寝そうになったので行仙宿山小屋で20分仮眠。
アドレナリンが出ているから簡単に寝れないと思ったが、一瞬で夢を見ていたような感覚。パッと目が醒めて時計を見るとアラーム30秒前。頭はすっきりしていた。

 

 

ここから笠捨山を越えて難所の地蔵岳に行くのだが、難所のことばかりを考えている前に笠捨の急登も結構キツくて夜中にヒーヒー叫びながら登りました。

 

ちなみに行仙岳から小屋に向かう道中で鹿ではない獣に出くわしましたが姿が見えないまま気配は消えました。あの呻き声は何だったんだろうか?とりあえずバカでかい声を出したのが良かったのか。何事もなく無事通過。

 

 

難所の地蔵岳で撮影が全くできず(思考回路が止まっている)でしたが何とかクリア。そこから集中の糸が切れたか睡魔にやられる。

 

道中大木にもたれながら30分の睡眠。

 

玉置山までの林道と道路が交差する区間(花折塚)では眠すぎてビビィを使用して1時間ほど仮眠。トータルで2時間は仮眠している。

 

AM5:15 世界遺産 大峯奥崖道の記念碑。

 

 

 

 

この度2回目の朝を迎える。

 

 

 

 


AM5:50 玉置山パワースポットに到着。
樹齢3,000年の神代杉。

熊野本宮大社まであと15kmほど。
水は2ℓ残っていたので給水せずにそのまま進む。

 

 

大森山山頂手前より。

 

 

 

AM7:17 大森山。
何気にこの登りも結構キツイ。

 

その後、五大尊岳、大黒天神岳を越えて下り吹越山へ。

 

次の吹越峠で大斎原が見えて撮影したい所だが、日差しが強く暑かったのでとにかく急いで通過する。バスの最終時間にも間に合うか際どかったこともある。

 

前回は鳥居が見えてから少し遠回りとアップダウンを繰り返して中々辿り着かなかったので今回は鳥居は意識せずにひたすらトレイルに集中することで、あっという間に熊野川のほとりに出た。

 

さぁー後は川を渡るだけと思いきや、水が濁っている。しかも浅瀬が少なく下が見えない。

 

水量は多くないと思うが底が見えないのが危険と判断して橋を渡ることに。
流石に最後の最後で流されたらシャレにならないので・・・

後々聞くとダムの放流があったそうです。。。

AM11:30  備崎橋近くの看板。

 

 

 


PM12:00 大斎原ゴール!
32.4km 16時間15分 CT100%

トータル距離 91.7km
トータル時間 40時間
獲得標高  7,311 D+
消費カロリー 10,786kcal

 

終わってみれば結果は目標の36時間に届かず。
八経ヶ岳までは調子が良かったが、途中膝痛にもあってペースが上がらなかった。

これで奥崖道無泊縦走の叩き台ができたので希望する方にアテンドしたいと思います。GW辺りから梅雨に入るまでの間がベストでしょう。
また企画ができたら案内します。
大峯奥崖道FKTチャレンジャーお待ちしております!

 

課題
軽量化を考えると水はMAX2ℓで良い。(季節による)
夜スタートか昼スタートかを考える必要あり。(到着時刻を予想して)
食糧は充分足りたが軽量でカロリーがあって食べ飽きないものを見つける必要あり。

最終の11:20分に間に合わなかったのが痛い!
結局紀伊田辺駅経由で大阪回りで帰りました。。。

 

Yosemite
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Yosemite Hiking Club 大峰山「八経ヶ岳」弥山川ルート

今回は以前から行きたかった「双門ノ滝」へ。

天候は下り坂の予報。

できるだけ早く「狼平」に到着すれば核心部は終了するので

早期出発に変更して挑みました。

今回は装備を切り詰めて挑んだので20Lで5kgほど。

いつもは負担になる水分も弥山川沿いということもあり浄水器があればどこでも補給ができる環境でした。

※雨の影響で写真が見づらいと思います。予めご了承くださいませ。

AM3:30熊渡よりスタート。雨は霧雨程度だが風が強い。上はもっと強そうだ。

前半7時間はハイクというよりかは沢登りより。

 

 

 

橋を渡ってすぐに登山ポストと案内板。

 

林道を進み、白川八丁、発電所、を経て釜滝へ。

 

 

AM4:30釜滝。
一向に明るくなる気配なし。これはこれで神秘的でしたが・・・

 

 

 

山と高原地図では破線ルートですが、目印はしっかりあるので問題ありません。

 

 

 

 

立派な銀竜草が登山道すぐ脇に。

真っ暗でも目立ってました。

 

 

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とにかく慎重に登る。

 

 

 

 

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登る。

 

 

 

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そして登る。何ヶ所かはクサリが欲しい場所が・・・。

 

 

 

 

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AM5:40 一ノ滝。

 

 

 

 

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一ノ滝吊橋。立派!

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そしてここからは梯子の連続です。

 

 

 

 

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また梯子。

 

 

 

 

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またまた梯子。

感想としてはすごく安心できる梯子です。整備された方に感謝ですね。

 

 

 

 

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AM7:00 日本の滝100選、「双門ノ滝」。

しんどい思いをしてもこの景色で瘉されます。

 

 

 

 

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60mの滝は圧巻の景色でした。
これからの紅葉シーズンはおすすめでございます。

 

 

 

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双門ノ滝から20分ほどの登山道。
最新の落石っぽいです。上を見上げると非常に危ない谷でした。

 

 

 

 

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さっきの地点から1時間後。
ここも落石により梯子が不安定に。足元を確認してから渡られることをおすすめします。
 

 

 

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渡渉を何度も繰り返します。
水量が多いのか、途中から石の上を歩くのは諦めました。

 

 

 

 

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AM8:40元河原小屋付近。

 

 

 

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崩壊スケールの大きさに驚くばかり。

 

 

 

 

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石が滑りやすい状況でした。

 

 

 

 

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終盤の鉄縄梯子。
これはもうアトラクションですね。

 

 

 

 

 

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水平トラバース。絶妙の位置にボルトが設置されています。
ルートを作る行程が見てみたいものです。

 

 

 

 

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AM10:30約7時間で狼平到着。

途中まではコースタイム通りでしたが、雨の影響は大きかったように感じます。

 

 

 

PM12:50 八経ヶ岳山頂。
ここからは明星ヶ岳よりレンゲ道→金引橋経由で下山しました。

今回参加いただいた「にいやん」と「春君」お疲れ様でした!
大変でしたが楽しかったです。また行きましょう♪

 

 

今回の登山は技術的に岩稜帯を経験されている方でしたら問題ないと思います。

雨が降ると状況が一変すると思いますので慎重な行動が望まれます。

また、台風や大雨の後には落石の可能性が高くなると思いますのでその場の状況判断が重要だと感じました。

これからの紅葉シーズンと美しい滝、狼平の避難小屋でのんびりする1泊2日の行程とか最高におすすめですね。

また企画しよう!

 

 

 

 

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