The Murazakai Trail Totsukawa

怪我をしてから約2年。

ようやく本格的に山に戻れつつある感じです。

先日は京都の綾部の50Kのトレランに挑戦してきました。靴はそうVIVOでw
結果は無事完走できましたが、林道ランが足裏に与える衝撃がデカすぎて苦労しました。一歩一歩どこに足を置くか考え続けるのでとにかく脳が疲れましたが……

 

ロングトレイルに対しても膝への不安からどこか控えていましたがようやく重い腰をあげるきっかけができまして。

その復帰戦として選んだのが表題の十津川村の村境(MURAZAKAI)Trailです。

この話題が表に出るきっかけとなったのが、Yosemiteと同じ橿原市でマホロバ鍼灸院を経営されているYTTの中川さんとの治療中の会話でした。

中川「ちょっと気になってるルートがあるんですよ〜」

私「どこですか〜?」

中川「地元の村境ですー」

私「十津川の?」

中川「そうそう」

私「めっちゃおもろそうやん!」

その瞬間、ハッ!とというか怪我をしてた時期を思い出しまして。当時は暇があればスーパー地形図のアプリを開いてエアハイキングを繰り返す日々でした笑

村境の話を聞いた時にうわっ!それ考えてた!一緒や!って笑

詳しい調査、探索に関してはYTT けんちゃんのブログから

本格的な調査がスタートしたのが昨年2023年の11月。

そこから複数回の調査を終えて、YTTの皆さんのおかげでかなり進んでいる状況です。(ご一緒できないのは土日メインのサービス業の辛いところ。。。)

そして自分のできることとしては平日の休みを長く取るようにして実際にハイキングしてみることでした。

 

上記ルートが今回体験したコースです。
スタートは小辺路のルート上にある昴の郷。そこから果無峠を経て果無山脈に入ります。そのまま和田森まで行き下山するところを村境沿いに進むため冷水山手前で一気に降りる。そこから村最南端の千丈山に向かいそこから北上して果無山脈に復帰。ここが今回のハイキングの核心でした。

 

最初は4末に実施する予定でしたが案の定天気にやられたので延期になり5/13(月)の営業終了後に十津川へ向かい仮眠を取りスタートしたのがAM3:00でした。

今回の反省点を先に書くと、今回は調査名目なので焚き火台やらコメを炊く道具など楽しみを持っていったので少し重量が増えたこと。

そしてシューズはvivobarefootのMagna Forestを使用しました。もちろん筋肉強化の為であり裸足感覚で藪漕ぎを行う前提でした。結果、いい疲労感で成長できましたがOMM本戦以上の藪漕ぎの為、もっと身体への負担の少ないシューズを選ぶべきでした。※全工程で90km近くになりまして…いい筋トレになりました。

365日のうち、大半はvivoで過ごす。そしていざ、本番って時にしっかりサポートしてくれる靴で攻める。そんな履き方を当店ではおすすめしています。

また状況判断を迫られることが2回ありましたのでその報告は後ほど。

 

AM3:00昴の郷スタート

 

 

ナイト果無集落。

 

 

 

今回、いろんなシーンで登場してくれたギンリュウソウ。
藪漕ぎの時のルート上に幾度となく登場し「こっちであってるよー」と言ってくれてるような気になりました。

 

 

まさに「早起きは三文の徳」なんでしょうね!
最高のスタートでした。

 

 

AM4:51 果無山

 

 

冷水山方面

 

 

果無山脈は一部、奥辺路と同じルートになりますが、途中で離脱するのがMURAZAKAI!

 

今回はこの風景がとても多かった!
これは地形図でいう植生界の間です。OMMでもとても現在地が掴みやすい場所なんです。

 

AM5:30 ブナノ平

 

 

田辺方面。

 

 

ヤマツツジ。

 

 

立派な道標ですね。いつかは「MURAZAKAI」も加えて頂きたいですね。

 

 

 

陽も昇り絶好のハイキング日和。

 

 

 

AM7:21 冷水山。
本来のMURAZAKAIなら山頂手前で下るところですが、時間のある方はぜひここまで来てください。いい景色です。

 

で、ここから千丈山までの下山ルートは集中しまくりで全く写真が撮れませんでした。唯一、道に出る階段に出たところだけパシャリ。

なかなか転けるとまずい階段です。

 

 

そこから多少のアップダウンを繰り返しますが基本藪多めで枝との格闘が続きます。うまく枝を前から後ろへ受け流す滑らかな動きが勝手に身につきますw

AM9:24 一旦下りきると日置川に到着。←この下りも大変いやらしい

柱状節理?板状節理?
自然が造り出す世界は素晴らしい。

 

ここで渡渉が発生。
川を渡らないと千丈山へ行けない。
前日の雨で水量が増えているのかどこから渡るか迷いましたが、少し上流へ向かうといい感じの岩が橋のように所々に配置されていた。

 

無事渡ったものの山の取り付きなんてどこにもない。
そして圧倒的な激坂。テープもなければ獣の気配もない。
まぁ登ってたら尾根に出るだろくらいの気持ちで登り始める。

急坂に藪のオンパレード。「藪はもうお腹いっぱいやってー」と愚痴をこぼしながら歩いていると村境なのかピンクテープ発見。

この辺でこれハイキングちゃうなって笑い出すw
そんな気分になりましたがこれはこれで楽しんでいただけるコースかなと。

 

AM11:58 千丈山。
スタートして9時間。残業スタートw

ここからの下山で最初のやらかしが。
下山時についやってしまいがちなのが気持ちの良い尾根だとそのまま降りてしまい地図と方角の確認を少しの時間でも怠ると大きくずれてしまうこと。

高低差200mくらい下ったところで気づいたのでそのままトラバースで元の尾根に戻ろうとしていると、いきなり崖が登場。しかもかなり崩落が進んでいる…..

このままトラバースは不可能、上がるか下るかの選択が迫られる。
この状況で体力・気力共にかなり低い状態だったので一瞬目の前に見える段差の部分からトラバースできると判断して下り出すが良く見ると倒木が谷に集中していかにも何か起こりそうな気がした。

 

一旦、座っておつまみを食べて気持ちを落ち着かせて登り出す決心をした。
結果、崖の上からなんなく元の尾根に戻った訳だが、あの状況で一息付く余裕は絶対に必要だなと実感。

 

赤線が実際たどったルート。
千丈山から次の目的地までコンパス合わさんかった自分のミス。

 

 

PM13:35 安堵山手前の林道へ出るもこのダメージでヘロヘロ
片膝のテーピング無くなってるし!

 

 

今日はもう限界だ!安堵山でビバーグしようと決心し、最後の登りに差し掛かった時に何やら水の流れる音が、、、
山頂だと水場がないだろうし結局水が確保できなければ山頂でビバーグは無理なので確認しに戻ることに。

そしたら案の定、湧水ポイントありました。ここは雨が降ってなくともそこそこありそうな気がします。

PM14:30 安堵山。
今回は行ける所まで行くというストロングスタイルでしたが、あまりのダメージに心折られて山頂でビバーグ決定!

ハンモックを張ってご飯炊いてゆっくりしました。

 

かなりお腹が空いていたので1合炊きにしたけどやっぱり多いね…..

 

 

 

本日の宿。

 

PM17:00には寝始めていて最初は仮眠程度で考えていたんで、2,3時間したら起きてまた歩こうと思っていました。

 

ところがどうでしょう?

 

起きたら日が変わってまして……
8時間くらい寝てるやん!笑

しかもガスガスで辺り真っ白。んでちょっと雨も降ってる?
何やら本日も波乱の予感…..

 

5/15(日)AM3:00スタート。

この日は安堵山からスタートしてどこまで行けるか考えて、峠の蟻ノ越に設定。

初日に比べればそんなにキツくない行程なので果無山脈を堪能しながら和田森を目指す。

 

この下山ルートもとても不明瞭で目標は所々にあるものの尾根が広いのでよくわからない。途中、獣道のスイッチバックに助けられながらジクザグに下りて行きました。

 

 

AM4:48 丹生ノ川到着。
横揺れの吊り橋はなかなかの体験でした笑

 

 

龍神村菅野には原風景が。

 

 

AM5:30に十津川村上湯川に入る。

今回のハイキング前にここ上湯川でクマの目撃情報があったので周囲に気を配りながらでしたが今回はホント誰にも会わない笑

 

ここから大峠山までは先日中川さんが調査に入ってくれていたので安心感はありましたが、またまた藪ノ道〜。

 

途中景色が抜けて大峠山方面が見える。

 

 

写真で見るとなんてことなさそうな坂ですが、行けばわかりますよ。
走るしか選択肢がなくなります笑

 

 

AM8:50 大峠山。

中々のアップダウンに四方八方の枝攻撃。しまいには人が設置した獣害ネットがなんの役にも立ってなくて道を塞ぐ。
なんとも開拓のしがいがあるルート。整備するときは大人数で入りたいもんです。

2日目スタートして約6時間経過し身体のあちこちにハリが出てきました。それでも核心は終えたのであとは蟻ノ越まで明確なトレイルを下っていきました。

 

AM9:30 牛廻山。

 

AM10:00 蟻ノ越。

ここから次の鉾尖岳を目指すのは諦めましたが、取り付きの確認はしました。
中々ハードルートな感じはしますが、近くに林道もあるので上手く活用できればと思います。

 

ここから昴の郷までは道路で約25km。
疲れ切った身体だと頑張っても4時間近くはかかる。
それで地図を見るとショートカットの徒歩道を確認。

イエローがその徒歩道。果たして橋は掛かっているのか?
OMMなら絶対ショートカット選択するでしょ的な感じで下山開始。

1時間ほど進む中、トラバース道は見事に崩壊しておりトレイルはほぼ消滅。こりゃ橋ないだろうなと思いながらも川近くまで行ってみる。でようやく通行止めの看板登場w しかもすぐ横には橋が掛かっていたらしき土台が…..
300mも下ったのに。

ここで2つ目のやらかし。
川幅も広くないからこれは渡れるだろうと思ったのですが、まず川まで下りれない。
確実に懸垂下降しないといけない状況。そんな道具持ってきてない。
もし渡れたとしても登り返すルートはあるのか?そんな感じと焦りで不安に見舞われた。

 

そう考えるとまたしても一息ついて考えた。
迷った時は登るんですよ!
これは戻ろう。これは今回のハイキングの試練だ!と言い聞かせながら。

 

元来た道を戻るよりこの尾根を直登して戻ろうと考えて頑張って登る。そしたら昔の尾根道が綺麗に残っていた。ほんとありがたい。

1時間ばかりで元いた道路に戻り、無事昴の郷に向けて歩き出した。

最後はやらかしでも何でもないんですが小辺路の三浦峠〜昴の郷までは8kmのロードを行きます。ただ偶然にも道が崩土の為に通行止めとなっており迂回せざるを得ないことに。

最後もしっかり登らされ今回の山行を物語るラストになりました。
MURAZAKAIのスタートはとてもインパクトの大きな出来事になりましたがそれだけこのフィールドが魅力に溢れている証拠。

次回も引き続き彷徨いに行きたいと思うので、平日共に行ける方はぜひお声掛けください。ぜひ一緒にMURAZAKAIを繋ぎましょう!

ゴール間近でYTT中川氏と偶然出会い、燃え尽きた男を撮影いただきました笑

 

ラストはラーメンでしっかり補給〆

お疲れ様でした。

 

 

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